本日9月1日は「防災の日」です。
1959年(昭和34年)に死者・行方不明者5,000人超の大惨事となった「伊勢湾台風」をきっかけとして1960年に制定されました。日付は1923年(大正12年)9月1日の「関東大震災」の発生日に由来し、暦の上で台風が多い時期(二百十日)とも重なることから、「災害への教訓と備えを忘れないように」との強い想いが込められています。
この時期になると、「自分たちが暮らす場所、あるいは会社がある場所の災害リスクはどうなのだろう?」と見直す機会が増えます。
特に、弊社(コア・イノベーション株式会社 ビーズクリエイト)の本社がある長野県や、支店(ビーズクリエイト 群馬ブランチ)がある群馬県は、内陸に位置することから「自然災害に強く、安全な地域」というイメージを持たれがちです。
しかし、公的機関のデータを客観的に分析すると、「リスクが完全にゼロなわけではないが、警戒すべき災害の種類(ハザードの質)がはっきりしている地域である」という事実が浮かび上がってきます。
今回は「防災の日」にちなみ、信頼できる公的ソースをもとに、長野・群馬のリアルな災害リスクと、それぞれの地域で「やるべき防災対策」を解説します!
目次
- 地震調査本部&気象庁データで分析!長野県・群馬県の災害リスク
- 長野・群馬で「本当にやるべき防災対策」とは?
- 【データ比較】公的資料・世界データから見る「災害リスクの構造」
- まとめ:地域のリスクに合わせた「備え」を
- 参考・出典リンク集
1. 地震調査本部&気象庁データで分析!長野県・群馬県の災害リスク
文部科学省の地震調査研究推進本部や気象庁が公表しているデータをもとに、長野県と群馬県の災害リスクを「地震」と「気象(風水害)」の2軸で分析します。
長野県のリスク構造:「海の災害ゼロ」✕「直下型地震と山岳豪雨」
長野県は、日本列島を分断する大断層帯「フォッサマグナ」や、その西縁を走る「糸魚川−静岡構造線断層帯」の上に位置しています。
- 強み・低いリスク
- 津波・高潮リスクゼロ: 内陸県のため、南海トラフ巨大地震などの海溝型地震が発生しても、構造上巨大津波の影響は100%発生しません。
- 台風の風力低減: アルプスなどの3,000m級の山脈に囲まれているため、北上する台風の「風(暴風)」の勢力が弱まりやすいデータ傾向があります。
- 警戒すべきリアルなリスク
- 内陸直下型地震: 県内には活動度が高い活断層(糸魚川−静岡構造線断層帯、長野盆地西縁断層帯など)が集中的に存在します。過去にも1847年善光寺地震(M7.4)や2014年神城断層地震(M6.7)が発生しており、内陸直下型地震のリスクは明確に存在します。
- 豪雨による土砂災害・河川氾濫: 台風や停滞前線による大雨の際、急峻な地形に起因する土砂災害や、千曲川などの主要河川の氾濫リスクが高まります。
群馬県のリスク構造:「ハザード統計の低さ」✕「局地気象と火山」
群馬県(前橋・高崎などの平野部)は、各種公的データにおいて、ハザードの発生確率統計が低めに推移している地域です。
- 強み・低いリスク
- 地震発生確率の低さ: 直下型の主要活断層帯が他県に比べて少なく、地震調査本部の「全国地震動予測地図」においても、首都直下地震や南海トラフ巨大地震発生時の想定揺れ(震度6弱以上など)に見舞われる確率が相対的に低く推移しています。
- 強固な地盤: 関東平野の北端に位置し、火山灰起源の強固な台地や扇状地が多く、地盤が安定しています。
- 風水害統計の少なさ: 西側・北側の山々が太平洋からの湿った風を遮るため、自治体の被害統計(り災世帯数や床上・床下浸水件数等)を見ても、関東南部(千葉・神奈川等)に比べ、台風による直接的な風水害被害が非常に少なく抑えられています。
- 警戒すべきリアルなリスク
- 局地的大雨・雷雨(ゲリラ豪雨): 夏場特有の積乱雲の発達による局地的な大雨や雷雨、河川の急な増水が発生します。
- 火山活動: 浅間山や草津白根山などの活火山を抱えており、噴火警戒レベルに応じた局地的な降灰リスクが存在します。
2. 長野・群馬で「本当にやるべき防災対策」とは?
「長野・群馬には津波のリスクがない」からといって、無対策でいいわけではありません。むしろ「対策すべきポイントが絞られている」からこそ、効率的で効果的な対策が可能です。
長野県で優先すべき防災対策
- 家具の固定と建物の耐震化(直下型地震対策) 海溝型地震と違い、直下型地震は「突然下から突き上げる激しい揺れ」が襲ってきます。津波対策(避難経路の確保など)よりも、まずは「室内での家具転倒防止」や「建物の耐震補強」が最優先事項となります。
- 土砂災害ハザードマップの確認と早めの避難 山沿いや河川近くに住む場合、雨脚が強まる前に自主避難できるよう、自治体の「土砂災害警戒区域」や「浸水想定区域」を事前にチェックしておくことが不可欠です。
群馬県で優先すべき防災対策
- アンダーパスや低地での冠水・水害対策(ゲリラ豪雨対策) 台風による広域の水害は少ない傾向にありますが、夏場の短時間豪雨(ゲリラ豪雨)による道路の冠水や内水氾濫が発生しやすくなります。車移動時の冠水箇所の回避ルートを把握しておきましょう。
- 冬場のライフライン遮断・停電対策(雪害・からっ風対策) 地震対策に加え、冬場の豪雪や寒冷に伴う「停電」「物流停止」への備え(カセットコンロ、ポータブル電源、防寒具、非常食のローリングストック)が非常に有効です。
3. 【データ比較】公的資料・世界データから見る「災害リスクの構造」
日本の土地のリスク特性をより客観的に理解するために、政府の公的資料(内閣府ワーキンググループ資料など)や、各国の地学・国際統計データと比較してみましょう。
公的資料から見る日本国内のデータ傾向
内閣府の「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」などの試算資料を紐解くと、巨大地震発生時に想定される被害度合いにおいて、地域ごとに大きな差があることが分かります。
例えば、太平洋沿岸部で巨大津波や激しい揺れが懸念される一方、群馬県や長野県、あるいは日本海側のエリアなどは「巨大津波等の直接的リスクが構造上存在しない(または相対的に影響範囲から外れる)」地域として位置づけられます。
一方で、各自治体の風水害統計(浸水被害件数など)を比較すると、瀬戸内エリア(香川県等)のように降水量そのものが少なく風水害発生回数が抑えられている地域もあります。
つまり、「気象災害(雨量)の発生頻度」を見るか、「巨大津波などの破局的リスクの有無」を見るかによって、地域ごとのハザード評価の視点は変化します。
世界規模でのリスク比較
地球上に目を向けると、プレート運動や気候要因による災害そのものが数千年間レベルでほぼ発生しない「安定陸塊(クラトン)」や「楯状地(たてじょうち)」と呼ばれる超強固な地盤が存在します。
- カタール(中東): アラビアプレートの安定陸塊上にあり、数億年も活断層などの影響を受けていません。大地震の記録がなく、サイクロンや津波のリスクもほぼ皆無です。
- フィンランド・エストニア(北欧): 数億年前の非常に硬い「バルト楯状地」の上に位置し、活火山も活断層も存在しません。
これらに比べると、日本列島の中にいる限り「プレートの運動(地震・火山)から100%逃れられる場所は存在しない」ことがわかります。だからこそ、自分の住む場所の特性に応じた対策が欠かせないのです。
4. まとめ:地域のリスクに合わせた「備え」を
9月1日の「防災の日」にあわせ、長野県と群馬県のリアルな災害リスクと対策を解説しました。
- 長野県: 津波のリスクはゼロ。対策の重点は「直下型地震への家具固定・耐震化」と「豪雨時の土砂災害警戒」。
- 群馬県: 震度6弱以上の確率や台風被害統計は低い。対策の重点は「夏場のゲリラ豪雨・冠水対策」と「冬の雪害・停電対策(ポータブル電源等の準備)」。
「ここなら何もしなくても絶対安全」という場所は日本中に存在しません。
しかし、「自分の地域のリスクの種類(質)を知り、無駄のない的確な備えをしておくこと」で、被害は限りなく最小限に抑えることができます。
ぜひこの「防災の日」をきっかけに、ご家庭や会社がある場所のハザードマップを開き、リスクに合わせた防災対策を見直してみてくださいね!
5. 参考・出典リンク集
- 文部科学省 地震調査研究推進本部:長野県の地震活動
- 文部科学省 地震調査研究推進本部:群馬県の地震活動
- 防災科学技術研究所(NIED):J-SHIS(全国地震動予測地図)
- 内閣府(防災担当):南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ資料
- 気象庁(国土交通省):過去の気象データ検索・台風接近数
- IFHV:WorldRiskReport
ご注意
本記事の災害リスク分析はAIおよび公的データを元に作成した目安です。実際の災害リスクや避難情報は地域や地形によって大きく異なりますので、あくまで参考情報としてご活用いただき、お住まいの自治体が発行する最新のハザードマップや避難情報をご確認ください。
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